生体内で適応する次世代型細胞移入療法開発の開始

当研究室に所属する近藤泰介が、JST 「さきがけ」に、研究課題「生体内で超適応する人工免疫系」が採択され、10月1日より研究を開始します(https://www.jst.go.jp/kisoken/presto/research_area/bunya2025-5.html; https://www.jst.go.jp/kisoken/presto/application/2025/250918/250918presto.pdf)。

CAR T細胞療法は、患者さん自身の免疫細胞を遺伝子改良してがんを攻撃させる治療法です。高い効果が期待できる一方で、がんの種類や患者さんによって効き目に差があることが課題でした。本研究では、移入した抗腫瘍T細胞のうち、治療効果の高いT細胞だけが体内で選ばれて “強いチーム”が選抜されるシステムの構築を目指します。この「体内で適応する免疫システム」によって、患者さんごとに異なるがんの性質にも柔軟に対応できると期待されます。将来的には、がん治療にとどまらず、再生医療や自己免疫疾患など幅広い分野への応用も見込まれます。